陸別が好き。
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25ないでしょ。だから余計に神経を使いますね。ただ、窓が開きますから、お湯の音は聞こえるんです。しばらくお湯の音が聞こえないときは、大丈夫?という感じで、のぞき見しますね。」 お客さん一人ひとりの入浴時間を常に気にかけているという小原さん。お風呂屋さんという仕事の奥深さを知り、まさに目からウロコが落ちる思いがした。それでは逆に、仕事でうれしさややりがいを感じる瞬間はどのようなときだろうか。 「いっぱいあります。人生勉強させてもらってます。いろんな年代の人が来ますから、いろいろおしゃべりしたり、脱衣所でしゃべっているのを小耳にはさんだりすると、ああ、自分もその年齢になったらこういうふうになるんだなっていう、そういう勉強ができることがすごくいいですね。家庭にいては絶対できないです。だから、神経は使うんだけど、自分の身になる仕事をさせてもらっているなぁという感じですね。」

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