陸別が好き。
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29月が沈んでから、次の日の観測のために望遠鏡の調整を始めようということになって、みんなの望遠鏡の極軸とかを合わせていたんです。極軸を合わせるというのは北極星を見るんですね。そうやって合わせていたら、急に北の空が赤くなったので、それでまあ、撮影の道具は全部手元に持っているわけですから、ただ望遠鏡に固定して写真を撮ったということなんです。最初のうちは何だか分からなかったんですけど、多分オーロラだろうっていうのが途中からわかってきました」。 一方、彗星にはあまり興味がなく、自分の機材では撮れないこともあって、その日、遅れて観測所入りした副島さん。晴れていたので何か別の星の写真を撮れたらという程度だったというが、津田さんと残って望遠鏡の調整をしていたところ、思わぬ展開となった。 「8時半過ぎぐらいだったと思うんですけれども、その時に、北の空が肉眼でちょっと赤っぽく見えて、『何か普段と違うぞ! 何だ

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