陸別が好き。
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31くり」は115cmで、1年後に150cmの望遠鏡をもつ「ぐんま天文台」ができるまでは、日本一であった。 津田さんが、その「りくり」を通して最初に見た星(ファーストライト)にまつわる、心温まるエピソードを語ってくれた。「天文屋の儀式があって、ファーストライトの星を何にするのかというところから始めるんですけど、当時、幸運にも、『津田くんが好きな星をファーストライトに選んでいいよ』と言われて、おおいぬ座のシリウスを選んだんです。それは、私が子どものときに初めて買った望遠鏡のファーストライトで見た星なんです。そしたら、やっぱり輝きは格別でした。一等星なので平凡な明るい星なんですけど、あの望遠鏡で見る強烈な光のシリウスを、ぜひ皆さんにも一度、見ていただければと思うんですね」。 „星降る街〝陸別から、これからも様々な星の魅力について発信していってもらいたい。陸別で撮影されたオーロラは、低緯度のため赤色の光を放っている。年齢を重ねても、星を追う心は少年のままだ。「銀河の森天文台」は1998年7月7日にオープンした。

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